平等寺
歴史ある大神神社の神宮寺が復興されたお寺。小川のほとりのひっそりしたところで、狭い境内に建物や石仏が並んで、庭園の雰囲気もあります。
どんなところ?
大神神社の近く、谷川沿いの小ぢんまりしたお寺
平等寺は、大神神社拝殿前から、山の辺の道にもなっている道を南へ行ったところにあります。すぐ横を谷川が流れ、深い緑に囲まれてひっそりした雰囲気。境内は小ぢんまりしていて、建物も新しいものばかりですが、建物や石仏が所狭しと並んで、池もあってなかなかこぎれいにまとまっています。
見かた・楽しみかたは?
狭いながらも絵になる境内や、ひっそりした雰囲気を楽しむ
門をくぐったら、まずは境内の雰囲気を楽しみたいところ。緑をバックに、朱塗りの塔と落ち着いた不動堂が並んでいるのは絵になります。塔の手前には池があって橋がかかっていて、なかなかいい雰囲気。小さなお堂や石仏なども1つ1つお参りすれば、狭い境内でも充実したお参りになりそうです。
山の辺の道沿いにあるスポットは、緑に囲まれたところが多いですが、平等寺も深い木立に囲まれた、ひっそりした雰囲気が持ち味。本堂の向かいにある「赤門」を出ると、谷川が流れていて、敷地裏手には不動の滝があります。山伏が修業をしたところとのことで、清浄なおもむきもあります。
全面がガラス張りになっている本堂には、聖徳太子が作ったという本尊の十一面観音があって、年1回公開されます。他に、弘法大師が作ったという不動明王や、室町時代の「ねつとり地蔵」などもあり。境内は小さくても、歴史が深いだけに伝説のあるものが多いです。
歴史は?
聖徳太子創建? 鎌倉時代中興
聖徳太子が建てた、と伝えられていますが、はっきりしているのは鎌倉時代に慶円上人が中興したころから。大神神社の神宮寺で、もとは今の大直禰子神社(おおたたねこじんじゃ)のところにあったとか。
それ以来、仏教の研究道場や山伏の修業の地として栄えましたが、明治になって大神神社と切り離されて壊滅状態になりました。本尊などごく一部の仏像を翠松寺に移して、宗派も変えて存続していたのを、昭和52年に平等寺の名前が復活し、建物も復興して今に至ります。
イベントは?
花祭りの華やかな「ちごおねり」や夏の本尊公開など
2月3日 節分星祭会・涅槃会
星祭会は、1年間の災いを除いて無事を祈る行事。加持祈祷を受けたり、お経を唱えたりします。「星祭り」とは、「人の吉凶は星回りによるので、星回りを支配する妙見大菩薩に祈願する」という行事です。
続く涅槃会では、お釈迦様の入滅を描いた「涅槃図」を掛けて、お釈迦様が最後に説いたという「遺教経(ゆいきょうぎょう)」を参詣者全員で唱えます。
4月第1日曜日 ちごおねり・三輪不動大護摩会
お釈迦様の誕生日を祝う花祭りの行事。まず朝9時から、幼稚園~小学校低学年の子供たちが、1km弱離れた法念寺まで行列する「ちごおねり」があります。その後、屋外で火をたいて護摩供養する「柴燈大護摩(さいとうおおごま)」を行って、弘法大師が作ったという三輪不動に祈願します。
8月1日 最勝会
聖徳太子が作ったという、秘仏の本尊・十一面観音が公開されます。国を守るお経「金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)」の講義があって、法要が行われます。
どうやって行く?
より大きな地図で 平等寺 を表示
JR三輪駅から徒歩10分
大神神社本殿から徒歩4分
平等寺データ
正式名称 | 三輪山平等寺 |
宗派 | 曹洞宗 |
拝観料 | 無料 |
拝観時間 | 1日中 |