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慈眼寺

ひと気のないひっそりした環境で、天然記念物のカキの巨木を見られるお寺。小ぢんまりしたマイナースポットですが、歴史の深いところです。

どんなところ?

車の多い道路沿いながら、ひっそりしたお寺

慈眼寺は、近鉄奈良駅から北に行った「やすらぎの道」沿いにあります。訪れる人もなくてひっそりしたところ。車の多い道路から塀一枚隔てただけですが、門を入るとなんとなく静けさを感じます。とても狭い境内には本堂だけが建っていて、本堂後ろの墓地側にカキの巨木があります。

見かた・楽しみかたは?

奈良でもめずらしいカキの巨木の風情を楽しむ

本堂の後ろ側にあるカキの巨木は、推定樹齢300~400年で、奈良市の文化財・天然記念物です。慈眼寺の「見どころ」としては、このカキの木くらい。奈良はカキで有名ですが、これほどの巨木は奈良県でもめずらしいとか。道路から本堂を隔てた静かなところで、秋には実がなった眺めや「カキモミジ」の風情を楽しめます。

特に観光寺院ではなく、文化財の建物や仏像もないですが、聖武天皇が観音菩薩をまつったが始まり、と伝わる歴史の深いスポットです。厄除け観音として親しまれているお寺で、「厄除け発祥の寺」と言われることも。発祥の真偽はともかく、こんなひっそりした小さなお寺にも、奈良時代までさかのぼる伝説が伝わっているあたり、奈良の歴史の深さを実感できます。

歴史は?

奈良時代、聖武天皇が自作の観音像をまつったとの説

奈良時代に聖武天皇が、自ら作った聖観音(しょうかんのん)像をまつったのが始まり、と伝えられています。奈良時代に疫病がはやったとき、聖武天皇が夢に現れた聖観音を仏像にして祈ったところ、疫病がおさまり、その仏像をまつったとのことですが、詳しいことは分かっていません。

その後、1560(永禄3)年に長順上人が建物を再建したことは確かなようです。今の本堂は、大正12年に建てなおされたもの。

イベントは?

にぎわう初午・二の午と、カキが活躍する「十夜」

2月初午の日 初午法要

厄除けの祈願や護摩供養をするお祭り。ふだんは非公開の本尊・聖観音像が特別公開され、いつもは静かな狭い境内が大勢の人でにぎわいます。朝から夜まで厄除けの祈祷が行われるほか、あめ湯の接待もあり。

3月初午の日 二の午法要

2月の初午法要にお参りできなかった人のために、同様の行事が行われます。

11月13日 十夜・柿供養まつり

全国の浄土宗のお寺で行われる「お十夜」の慈眼寺版。境内のカキの巨木からとれた甘柿の実を本尊に供えて、お経や念仏を唱える法要が行われます。

初午法要などに比べて、どちらかというと檀家向けの小ぢんまりした行事。長寿や先祖供養などを祈る法要で、終わると、供えたカキの実が参詣者に配られます。

どうやって行く?


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近鉄奈良駅から徒歩8分
JR奈良駅から徒歩20分

慈眼寺データ

正式名称 大悲山慈眼寺
宗派 西山浄土宗
拝観料 無料
拝観時間 日中

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