喜光寺
(きこうじ)
東大寺大仏殿のミニチュア版「試みの大仏殿」が見られるお寺。ハスが植わった鉢がたくさんあって、夏にはちょっとした名所になります。
どんなところ?
「菅原の里」に立派な本堂がそびえるお寺
喜光寺は、西大寺の南、交通量の多い阪奈道路沿いにあります。周辺は菅原の里と呼ばれて、菅原道真が生まれたところだとか。南大門と本堂はどちらも背が高いので、少し離れたところからでもよく見えます。南大門をくぐると、緑が少なくて開放的な境内に、立派な本堂がそびえているほか、石仏などもあります。
見かた・楽しみかたは?
「試みの大仏殿」と呼ばれる本堂やハスの花
見どころは、なんといっても本堂。室町時代に建てなおされたもので重要文化財です。
東大寺大仏殿を建てるとき、行基が喜光寺の本堂を参考にしたとのことで、「試みの大仏殿」と呼ばれています。大きさは大仏殿の1/10だとか。前に柱が並んでいるところは少し違いますが、裳階(もこし:屋根のようなひさし)つきの寄棟造りの屋根が大仏殿をイメージさせます。
中には、平安時代にできた重要文化財の本尊・阿弥陀如来と、脇侍の観音菩薩・勢至菩薩、このお寺を建てた行基菩薩の像があります。天窓があって、西からの光が入るようになっていて、西方浄土のイメージを演出しています。
本堂に向かって左手に石仏が並んでいて、その手前にハスを植えた鉢がたくさんあります。比較的最近になって育てられはじめたもので、今では、花の時期にはちょっとしたハスの名所、といったところ。
歴史は?
奈良時代創建 戦国時代に本堂再建
奈良時代の721(養老5)年、行基菩薩が建てたとのことで、はじめは「菅原寺」と呼ばれていました。その後、聖武天皇が喜光寺に改名したとか。
戦国時代に兵火でほとんどの建物が焼けて、その後再建されたのが、今の本堂とのこと。
イベントは?
もりだくさんな「行基会大祭」
3月2日 行基会大祭
喜光寺で亡くなった行基菩薩の命日のお祭り。ガン封じの祈祷や法話のほか、ぜんざいの接待、笛の奉納演奏などもあります。午後には、山伏が屋外で護摩をたく「柴燈大護摩会(さいとうおおごまえ)」が行われるなど、イベント盛りだくさん。
どうやって行く?
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近鉄尼ヶ辻駅から徒歩12分
近鉄学園前駅からバスで9~13分
「阪奈菅原」下車すぐ
喜光寺データ
正式名称 | 清涼山喜光寺 |
宗派 | 法相宗 |
拝観料 | 大人:500円 小中学生:300円 など |
拝観時間 | 午前9時~午後4時半 (7月中の土日は午前7時~) |