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西大寺

奈良時代に東大寺と並び称せられるくらい栄えたお寺。落ち着いた感じの立派な建物が多く、人もまばらでのんびりお参りできるスポットです。

どんなところ?

駅近くの町並みの中に広がる、落ち着いたお寺

西大寺は、近鉄大和西大寺駅のすぐ西側、落ち着いた感じの町並みに囲まれて、ひっそりと広がっています。町並みからは想像できないくらい広々としていて、木がたくさんある中にシックなお堂が並んでいて、のんびり、しみじみと散策を楽しめるところ。主要な建物は、拝観料を払うと拝観できます。

見かた・楽しみかたは?

中心にある東塔跡と建物群

駅から歩いていくと、東門のほうが近いですが、少し遠回りして南門から入ったほうが「正面」という感じでおすすめ。

入って歩いていくと、境内が開けた正面に、東塔跡の土台と礎石があります。西大寺ができた当時に建っていた、東西2つの五重塔のうち東塔の跡で、室町時代に焼失しました。今の西大寺境内は、この東塔を中心に作りかえた鎌倉時代の配置をもとにしているので、東塔跡から全体を見渡すと、境内の配置がつかみやすいです。

東塔跡の後ろにあるのが本堂。シックな色合いで、なかなか堂々とした建物です。江戸時代に建てられたもので、それほど古い建物ではないですが、重要文化財。中では、本尊など重要文化財の仏像を見られます。

東のほうにある四王堂は、西大寺で最初に建てられた建物の名残り。他の建物と違って朱塗りが鮮やかです。西大寺が建てられたとき、まず最初に四天王像が作られたとのことで、四王堂に今ある四天王像のうち、踏まれている邪鬼だけが創建当時のものとか。そのほか、平安時代後期の十一面観音像が見られます。

歴史は?

奈良時代に繁栄 その後鎌倉時代に再興

奈良時代の天平宝字8(764)年、称徳天皇が反乱の鎮圧を祈って四天王像を発願したのが始まり。次の年から建てられ始めて、最盛期には100個以上の建物が建っていたとか。平安時代に火事などで一旦衰退します。

鎌倉時代に叡尊(えいそん)上人が復興して、そのとき東塔を中心にした今のような伽藍配置になったほか、今残っている仏像は叡尊上人の時代に作られたものが多いとか。この後、室町時代にも火事にあって、今の建物は全部江戸時代に再建されたもの。

イベントは?

ユニークな「大茶盛」など

1月15日・4月第2土・日曜日・10月第2日曜日 大茶盛

直径30cm以上、重さ6~7kgもある巨大な茶碗でお抹茶を回し飲みする、ユニークな茶会。茶碗があまりに重くて大きいので、なかなかうまく飲めない様がおもしろくて、笑いの絶えないイベントです。

鎌倉時代に復興した叡尊上人が、境内の八幡宮にお茶を奉納して、余ったお茶を民衆にふるまったのがはじまり。戒律でお酒を飲めないので、酒盛りの代わりに「茶盛」というのだそうです。

3月 初午の日 初午厄除祈願会

山伏による祈祷の後、山伏と稚児の行列が境内を歩き回ります。その後、四王堂の前で柴燈大護摩供養があって、甘酒がふるまわれます。

10月3日~5日 光明真言土砂加持法要

西大寺でいちばん盛大な法要。奥の院から持ってきた土砂を、光明真言という強力な呪文で加持するほか、鎌倉時代から現在までに亡くなった、西大寺に縁がある人の名前を書いた過去帳を読み上げて、冥福を祈ります。光明真言で加持した土砂をお墓にまけば、必ず極楽往生できるとか。

真言律宗の各お寺から僧侶が集まって、交代しながら、まる48時間ほぼ切れ目なく法要が続きます。堂内は、まわりをたくさんの灯籠にぐるりと囲まれて、幻想的な雰囲気。これもまた、叡尊上人が始めたとか。

どうやって行く?


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近鉄大和西大寺駅から徒歩3分(東門)・7分(南門)

西大寺データ

正式名称 勝宝山西大寺
宗派 真言律宗
拝観料 本堂
大人・大学生:400円
中高生:350円
など
四王堂・聚宝館・愛染堂 それぞれ
大人・学生:300円
など
諸堂拝観共通券あり
境内は拝観自由
拝観時間 10~5月:午前8時半~午後4時半
6~9月:午前8時半~午後5時

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