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飛鳥坐神社
(あすかにいますじんじゃ)

いかにも原始的な古代信仰の雰囲気が色濃い神社。立派な建物や文化財があるわけではないんですが、独特な雰囲気にどこか心惹かれるスポットです。

どんなところ?

「飛鳥」集落のはずれにある独特な雰囲気の神社

飛鳥坐神社は、飛鳥寺がある飛鳥集落の東のはずれ、鳥形山というちょっとした丘にあります。主要な道路の突き当りにあって、昔ながらの鎮守という感じが出ています。鳥居をくぐって階段を登っていくと、その先の林の中に境内が広がっていて、途中で参道が曲がっているところなども、どこか普通の神社ではない雰囲気。

見かた・楽しみかたは?

林に囲まれた道に並ぶ陰陽石

参道を進んで最初に見えてくる本殿は、それほど大きくはないながらも、ふつうの神社の建物という感じ。最近建て替えられたそうで、まあたらしくてきれいです。

本殿の奥に、林に囲まれた境内をひとまわりできる道があります。この先が、飛鳥坐神社の「真骨頂」。小さなほこらが点在する間に、男女の性器を思わせる陰陽石がいくつも並んでいます。これは全部、作ったものではなくて自然石だそうで、よく見つけたものだと感心させられます。

陰陽石に込められた願いはよく分かりませんが、簡単に考えれば子孫繁栄でしょうか。ある意味原始的で、とくに古代ではいちばん切実な願い事とも言えますね。もともと古代から石は信仰の対象だったようで、今も石をご神体としている神社はけっこうあります。深い林の中に、原始的な願いがこもった原始的な信仰対象が並んだ、なんとも異様な風景をじっくり楽しみたいところ。

歴史は?

創建は不明 飛鳥時代の記録が最古

いつ、どこにできたかなどは不明ですが、神話では、大己貴神(おおなむちのみこと:大国主命)が、自分の子孫である皇室の守護神として、息子の事代主命(ことしろぬしのみこと)と娘の賀夜奈流美命(かやなるみのみこと)をまつらせた、とあって、これが飛鳥坐神社のはじまりとか。

記録としては、686(朱鳥元)年に、天武天皇の病気平癒を願ってお供え物がされた、というのが最初。その後、平安時代に今の場所に移ったとか。その後は、再建されたり火事にあったりしながら今に至るとのこと。

イベントは?

天下の奇祭「おんだ祭」

2月第1日曜日 おんだ祭(お田植祭)

全国的にも有名な奇祭。飛鳥坐神社は、このおんだ祭で有名になっている部分もあります。まず、天狗・翁・牛にふんした人が、竹でできた棒で参拝者のお尻を叩きながら暴れまわります。その後、本殿で神事。お祓いなど一般的な神事の後、このお祭りの本来のメイン、田植の所作が行われます。

おんだ祭が奇祭なのはこの後。天狗とおたふくが登場して、「結婚式」をとり行った後、「夫婦生活」をおもしろおかしく演じます。最後に、儀式で使った「福の紙」を参拝者にまきます。原始的な信仰の姿が残る飛鳥坐神社らしいお祭りです。

どうやって行く?


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近鉄橿原神宮前駅からバスで12分
「飛鳥大仏前」下車徒歩4分

近鉄橿原神宮前駅から徒歩40分

飛鳥坐神社データ

拝観料 無料
拝観時間 1日中

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