旧大乗院庭園
国の名勝になっている歴史の深い庭園を散策できるスポット。隣接する「名勝大乗院庭園文化館」で、庭園を眺めながら一休みできるのも魅力。
どんなところ?
奈良公園のならまち側にある、開放感ある庭園
旧大乗院庭園は、奈良公園のならまち寄りのはずれ、奈良ホテルの南にあります。奈良ホテル側や東側の道路からも眺められますが、南側の「名勝大乗院庭園文化館」に入ると、おもむきある奈良ホテルの建物をバックに眺められます。芝生が広がるなかにまばらに木があって、開放感ある庭園です。
見かた・楽しみかたは?
南側はじめいろいろな方向から眺める・入園してのんびり散策
旧大乗院庭園の眺めは、庭園の南側にある「名勝大乗院庭園文化館」から楽しむのが典型的。正面に池が広がっていて、その向こうにはアクセントになる朱色鮮やかな橋、さらにバックには木の間越しに奈良ホテルの建築美・・・・・・。館内のイスに座って、大きな窓越しに眺められます。道路の歩道や奈良ホテル側からも、また違った角度で眺められるので、お気に入りのアングルを探したいところ。
庭園を散歩することもできます。入口も文化館。銀閣寺の庭園を造った善阿弥が手がけた「南都随一の名園」の名残りを楽しめます。由緒正しい庭園ながら、あまり知られていないせいか、ふだんは歩く人もほとんどいません。静かにのんびり散策を楽しめます。夏には、サルスベリの大木が花を咲かせます。
文化館は、観光客向けの展示・休憩スペースと、和室・茶室などのイベントスペースを兼ねた施設。入館無料なので、奈良公園散策の途中で気軽に立ち寄って、庭園を眺めながら休憩できます。旧大乗院の模型などの展示もあり。
歴史は?
平安時代に造られた庭園を善阿弥が改造して名園に
平安時代の1087(寛治元)年、興福寺の門跡寺院(もんせきじいん:皇族や貴族が住職になるお寺)・大乗院の庭園として造られたのがはじまり。平安末期の戦いや室町時代の一揆で荒れた後、銀閣寺の庭園を造った作庭の名手、善阿弥が造りなおして、「南都随一の名園」とたたえられてきたとのこと。
明治の初めに大乗院は廃寺になりましたが、残った庭園は戦後整備されて、1958(昭和33)年に国の名勝に指定されました。平成7年から発掘調査と復原が進められて、平城遷都1300年祭に合わせて一般公開されました。
どうやって行く?
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近鉄奈良駅から徒歩20分
近鉄奈良駅からバスで5分・JR奈良駅からバスで9分
「奈良ホテル」下車徒歩3分
旧大乗院庭園データ
入園料 | 大人:100円 小中学生:50円 名勝大乗院庭園文化館は入館無料 |
入園時間 | 午前9時~午後5時 |