春日大社
建物の朱色が鮮やかな、石灯籠や釣灯籠で有名な神社。春日山ふもとの原生林の中にあって、雅やかな雰囲気に浸れます。
どんなところ?
奈良公園の奥、原生林に朱色が映える神社
春日大社は、奈良公園のいちばん奥、春日山のふもとにあります。奈良公園をぬける長い長い参道を歩いていくと、両側に石灯籠が続いて、やがて朱色が鮮やかな立派な南門が見えてきます。境内にある建物はどれもきれいに朱に塗られていて、まわりの原生林の深い緑に映える感じ。
見かた・楽しみかたは?
雅やかな雰囲気と有名な釣灯籠
境内の建物は、南門や回廊、中門など朱が鮮やかだったり、素朴な素木造(しらきづくり)だったりして、藤原氏の氏神らしく雅やかな雰囲気を楽しめます。巫女さんの髪飾りに藤の花があしらってあったりするのも、ふつうの神社とは違って雅やか。
拝観料を払って進む(特別参拝)と、中門まで入れて本殿を見られます。「春日造」と呼ばれる同じ形の建物が4つ並んでいて、めずらしいつくりです。
回廊にビッシリぶら下がった釣灯籠も見どころ。いろいろな時代のいろいろな人々が、願いをこめて奉納してきたもの。金色と青銅色があって、どちらも朱色の回廊によく映えます。その他、南門周辺の参道に並ぶ石灯籠もなかなか壮観です。
歴史は?
鹿島神宮の神様をまつったのが始まり
奈良時代のはじめ、藤原氏が氏神として、茨城の鹿島神宮から神様を春日山へ迎えたのが始まり。このとき、神様は白いシカに乗って来たそうで、それ以来シカは神の使いとして大切にされてきました。その後、768(神護景雲2)年、今の場所に社殿が立てられました。
平安時代になって、藤原氏が繁栄すると、皇族や貴族が盛んに「春日詣」をするようになって、その後庶民にも信仰が広まっていったとのこと。
イベントは?
「春日若宮おん祭り」が有名
2月3日 節分万燈籠
境内にある石灯籠・釣灯籠全部に灯がともって、幻想的な光景が広がります。まず夕方に舞楽の奉納があって、日が暮れたころに全灯籠に灯が入ります。昼間見るだけでも風情がある灯籠に灯が入って、朱塗りの回廊が浮かび上がると、雅やかな雰囲気は最高潮。
3月13日 春日祭
春日大社のメインのお祭り。天皇の使い「勅使」(ちょくし)がお参りする「勅祭」で、勅使の行列が二の鳥居から南門に向かって進んで、途中の祓戸神社や着到殿で儀式をしながら回廊内に入っていきます。その後いろいろ儀式が行われますが、回廊内での儀式は見られません。参道での儀式を見るだけで、メインのお祭りにしてはあまりオープンではない感じです。
8月14日・15日 中元万燈籠
全部の灯籠に灯がともる行事は、真夏にもあります。中元万灯籠は2日間行われて、灯籠点灯の前に、1日目は舞楽、2日目は神楽の奉納があります。
12月15日~18日 春日若宮おん祭り
境内にある若宮神社のお祭りで、4日間にわたって行われる春日大社最大の行事です。15日・16日と、準備にあたる儀式や宵宮祭があって、17日が祭りのメイン。夜中に独特なスタイルで神様を御旅所に移して、昼には各時代の衣装を着た人々が奈良市街を練り歩く「お渡り式」、御旅所でいろいろな芸能を奉納する「御旅所祭」など、1日を通してイベントが続きます。
春日若宮おん祭りは、奈良を代表するお祭り。春日大社自体のメインのお祭りより、境内の小さな神社のお祭りのほうが盛大なのがユニークです。
どうやって行く?
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近鉄奈良駅から徒歩30分
近鉄奈良駅からバスで7分・JR奈良駅からバスで10分
「春日大社本殿」下車徒歩5分
近鉄奈良駅からバスで5分・JR奈良駅からバスで11分
「春日大社表参道」下車徒歩13分
春日大社データ
拝観料 | 本殿特別参拝 500円 宝物館 大人・大学生:400円 中高生:300円 など 万葉植物園 大人:500円 など 境内は拝観自由 |
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拝観時間 | 4月~9月:午前6時~午後6時 10月~3月:午前6時半~午後5時 |